05 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 07

「死んだ男の残したものは」 

 メッセージ性の高い曲を歌うとき、声高に歌うことに、ためらいがあります。
 そういう曲こそ、ある意味、ニュートラルな姿勢で歌いたい、と感じるのです。
 例えて言うと、ドロドロした情念を歌うのに、歌手自身が曲をおどろおどろしく歌ってしまうことで、楽曲を台無しにしてしまうことがある、そういったことは避けるべきだ、というのと同じ意味で言っているのですが…

 712.jpg

 「死んだ男の残したものは」
 作詞 谷川俊太郎、作曲 武満徹。ベトナム戦争のさなか1965年に作られた曲です。
 谷川俊太郎さんに作曲を依頼された武満徹さんは、完成した曲に「メッセージソングのように気張って歌わず、『愛染かつら』のような気持ちで歌って欲しい」という言葉を添えたそうです。
 生意気なようですが、そのお気持ちに、ふかい共感を覚えました。

 yun_5714.jpg

 「死んだ子どもの残したものは
  ねじれた足と乾いた涙
  他には何も残さなかった
  思い出ひとつ残さなかった」
  ~「死んだ男の残したものは」3番歌詞

 言葉の持つ、これほどの力を前に、これに何かを付け加えようとすることは不要でしょう。

 昨年12月に大阪で行ったコンサートの際、この曲から「歌え」と呼びかけられているような気がして歌いました。
 繊細なメロディーを持つ、楽曲としての美しさが伝わるように表現したつもりです。

 

 憲法とは、国民を規制するものではなく、権力を縛るものだそうです。
 だとすれば、憲法第9条は、為政者たちに対して、国際紛争を解決する手段としての戦争を、武力の行使を、永久に放棄せよ、と命じたものに違いありません。
 例外は、ただ他国の軍靴に、祖国が踏みにじられたときだけ…
 武力の行使なくして、自国の平和と独立を守ることは困難を極めたイバラの道であろう。それでも、知恵を尽くして、それを成し遂げよ、憲法第9条は、そう命じているのでしょう。
 広島、長崎の悲劇、それだけではなく、至る所で、数えきれないほどの無辜の人々が生きながら焼き殺されるような惨劇を経て、辿り着いた結論なのでしょう。
 その結論を、姑息な手段で、ひっそりと葬り去ろうとするような人たちには、NO というしかない、というのが別府の気持ちです。


 
 いつも応援をいただきましてありがとうございます。

 別府葉子フェイスブックページも開設しております。よろしくお願いいたします。

 140802YBP02.jpg

スポンサーサイト

[edit]

trackback: -- | comment: 13

« 土曜の午後をどうお過ごしですか…  |  好日日記 »

この記事に対するコメント

はじめまして

初めまして、いつも私のblog見ていただきありがとうございます。集団的自衛権の行使が閣議決定される今日、この曲を聴きコメントさせていただきました。
戦争の愚かさ、悲惨さが伝わってきます。日本国憲法9条がいかに大切で必要か改めて考えています。

おさむ #- | URL | 2014/07/01 16:46 * edit *

死んだ男の残したものは

葉子様のご意見に同感です。国と国とが争わなくてもよいようにするのが政治家の役目です。「最後は金目でしょう」などと口の端から本音をこぼしてしまう人たちに国の政治を任せていること自体、末恐ろしいことです。

piroko #- | URL | 2014/07/01 17:59 * edit *

NoTitle

懐かしい歌ですね。
別府さんからこの歌を聴けるとは思ってもいませんでした。
若い頃に梅田地下やアベノ地下などで歌いました。
ベトナム反戦へのアテンションを込めて街頭で歌ったので、別府さんのように静かに訴えかけるような歌い方ではなく、ピックでジャンジャカ弾きながら声を張り上げていました。
多くの人を立ち止まらせることができましたが、いま思えば、品のない歌い方だったかも知れません。

たかのつめ #9GE0tqGA | URL | 2014/07/01 18:54 * edit *

心に残る歌です

「死んだ男の残したものは」
多感な青年期がフォーク全盛だった頃、私はこの歌を、森山さんの歌唱で聞き、心に残る歌の一つとなっています。

いけの鯉 #- | URL | 2014/07/01 19:17 * edit *

NoTitle

こんばんは~♪
この曲を聴いたことがあります。
まだ大学在学中でしたが、中津川のフォークジャンボリーに行ったとき、誰が歌ったのかはわかりませんが、確かに聴いた記憶があります^^
別府さんの「死んだ男の残したものは」、この曲への思いが伝わってきましたσ(゚ー^*)

まり姫 #8m8hig/. | URL | 2014/07/01 21:15 * edit *

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

# |  | 2014/07/01 22:21 * edit *

NoTitle

日本国憲法は国の宝。憲法9条を離してはなりません。
現在世界各地で起きている紛争を見てください。まさに「死んだ男の残したものは」にある詩(死)の世界です。
戦争は弱い者から死んでいきます。
別府さんの歌声からは「戦争はいや。死にたくなかった」という弱者の声が聞こえてきそうです。
丸亀の公演での曲だったかな。「脱走兵」を聴いたときも同じようなことを感じました。

ミドリノマッキー #- | URL | 2014/07/01 23:31 * edit *

NoTitle

いつもありがとうございます。

閣議決定の後にこの歌、沁みます。
学生時代に歌った懐かしい歌です。

「死んだ兵士の残したものは 壊れた銃とゆがんだ地球 他には何も残せなかった 平和ひとつ残せなかった」。

首相官邸前に4万人もの人々が抗議のために集結しました。
胸が熱くなりました。

私が死んでも、「平和」だけは残していきたいと思います。

ヒゲワタ #- | URL | 2014/07/02 03:02 * edit *

NoTitle

 他の方のコメントにありましたが、私も、40年近く前かに、森山良子で、さかんに聴いていました。その頃は、政治問題があると、先ずは学生デモがありましたが、今は、そんなことが出来ない抑圧的時代なのでしょうか。別府さんの歌唱は、いわゆるシャンソン的で、しかも、深い、考えさせる声ですね♪
 いろいろなレパートリーを、9月東京公演では、どのように構成されるのか楽しみです。出来れば、2部構成で、じっくり聴ければいいのになあ、と勝手に、大きなお世話で、考えています♪

感動人 #CRSHTEAU | URL | 2014/07/02 11:00 * edit *

「死んだ男の残したものは」

いい歌ですね。
武満徹さんの言葉は真髄を突いていますね。
いつもよい歌をありがとうございます。

ジュリアンの夢 #- | URL | 2014/07/02 11:01 * edit *

タイムリーな話題。

 憲法とは国家権力を縛る最高法規、もし改憲するのであれば広範囲の国民の声が必要。
 しかしアベちゃんらは、私が総裁の自民党がこれほどの議席をいただいたことが「声」である、と言い放つでしょうな。

晴雨堂ミカエル #- | URL | 2014/07/02 18:27 * edit *

NoTitle

憲法9条は大切ですよね。
昔暗証させられました。
学生のころ。
私もそう思います!


ケイコ #- | URL | 2014/07/02 22:06 * edit *

市ヶ谷のコンサート

東京市ヶ谷のコンサートの御紹介を早目にお願いします。チケットを解体のですが、当日券はありますか?鎌倉横浜あたりで買いたいのですが・・・

草笛 #- | URL | 2014/07/03 09:29 * edit *

コメントの投稿

Secret