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別府の考え ~ シャンソンとは ~ その13 

 シャンソンの定義と言っても、どこかにシャンソンの教科書が売られていて、そこに定義が書いてあるというわけではありません。
 身近で大衆的な文化というものは、学術的な研究の対象にはなりにくいのかもしれませんね。
 ですからシャンソンの定義に、確定したものがあるわけではなくて、いろいろな定義づけがなされています。それらはそれぞれに、シャンソンは、このように定義づけされるべきであるという意見だと理解すればいいのだと思います。

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 別府は、このブログの「シャンソンとは」シリーズの「その1」で、シャンソンを「フランス語を母語とする国または地域で歌われた、フランス語の歌詞のある大衆音楽」と「他の言語による歌詞を持って作られた曲に、フランス語の歌詞がつけられてヒットした大衆音楽」を併せたものと定義しました。
 これも日本語で「シャンソン」といった場合、その意味は、このように定義するのが適切だと思いますという別府の意見です。

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 では世の中で一般には、シャンソンは、どのように定義されているのでしょうか。
 すご~く大ざっぱに言ってしまうと、2種類に分けられるように思われて(もちろん例外はあります)、それらは、それぞれ次の2つの定義に代表されるように思えます。
1.フランスの歌曲。本来フランス語による歌曲の総称であるが,日本では一般にフランスの現代大衆歌曲をさしていう。(三省堂 大辞林より)
2.フランスの歌謡曲。主に物語性を重視した人生を描いた歌詞や、聴く者に話しかけるような歌い方が特徴。(ヤマハミュージックメディア 音楽用語辞典より)

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 ここで仮に前者を1説、後者を2説と呼ぶことにしましょう。
 別府の定義は、1説と、ほとんど重なります。
 つまり別府は、「大衆音楽」という言葉を、ジャンルを問わないという意味で使っていて、ポップス、ロック、ジャズ、ブルース、バラード、民謡など、ジャンルが何でも「シャンソン」ですよ、と言いたかったのですが、1説は「フランス語による歌曲の総称」という言葉で、それを指摘しています。
 違いは、別府の定義の方が、「フランス語による」の範囲を細かく明らかにしようとしているところくらいでしょう。
 また西洋芸術音楽史の研究においては「シャンソン」を「中世後期からルネサンスまでの多声歌曲」という意味で使うことがあるらしくて、1説が「日本では一般にフランスの現代大衆歌曲をさすと言っているのは、ここを意識しているんでしょう。

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 これに対して、2説は、1説よりも、ずっと狭い範囲の曲を「シャンソン」と定義しているようです。
 2説は「主に物語性を重視した人生を描いた歌詞や、聴く者に話しかけるような歌い方が特徴」と言っていますが、これは、別府がいう「シャンソン」の特徴ではありません。
 だって、別府が「シャンソンとは その2」で指摘したとおり、「シャンソンは極めて多彩で幅広いジャンルをもったフランスの大衆音楽全般を指す概念であって、このような幅広いジャンルの音楽に共通する、音楽的な特徴や、文化的な特徴を具体的に指摘することなど、まず不可能」だからです。

 2説が「シャンソンの特徴」と指摘しているのは、1説の立場に立てば、「シャンソンの特徴」ではなくて、かつて日本で「シャンソン」という名前で歌われていた、フランスから輸入されたフランス音楽の中の一部に過ぎない、特定の傾向をもった歌謡曲の特徴に過ぎません。この点は、別府が「シャンソンとは その3」で詳しく説明したとおりです。

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 別府が思うに、1説と2説との違いは、実は、これからの「シャンソン」が、どうあるべきかという点にかかわる重大な問題を含んでいます。

 (つづく)


 
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 本日の1曲は「歌い続けて」です。ダリダの代表曲の1つです。この曲、原題を直訳すると「ステージで死ねたら」というすさまじいものとなります。別府の訳詞でどうぞ。

 

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この記事に対するコメント

ジャンル分けは単なる目安です。

 映画でもよくあります。ホラーとは何ぞや。SFとは何ぞや。

 私はあくまで目安だと考えています。

 ヒッチコックの「サイコ」はサイコホラーとかサイコミステリーなどと言われていますが、当時としては最新の心療医学も盛り込まれているのでSFでもあります。

 世間では宇宙を舞台にした物語はみなSFと思い込まれていますし、それは否定しませんが、敢えて厳密に言えば科学考証に沿った「2001年宇宙の旅」や「日本沈没」はSFであり、単に舞台が宇宙というだけのチャンバラ劇「スターウォーズ」は御伽噺で、戦争アニメの「ヤマト」や「ガンダム」は第二次世界大戦のパロディです。しかしSFとも認知されているモンを私は否定しない。
 要はそんな見方や視点があると思っていただけたら良いのであって、否定されると私は怒ります。

 音楽もそんなモンです。演歌も歌謡曲も境界線はありません。本人が「これがシャンソンだ」と言い張り、一定の支持者が集まれば社会的認知が得られます。

晴雨堂ミカエル #- | URL | 2014/04/06 12:18 * edit *

NoTitle

ジャズもロックもポヒュラー音楽だと考えている僕には、別府さんの考えには、まったく同感です。

大衆音楽は昔から在ったのですが、電波放送(ラジオ等)やレコード(録音再生)が、これを大きく発展させますので、そこから、「ジャンル分け」が始まるような気がします。分けることに意味はあるのか? 良いか悪いか、好きか嫌いか? 音楽的な起源を知ることや、それに興味を持つことは良いと思いますが、ジャンル分けそのものにはそれほど意味はないのかな~と思いますが
日本人は好きですね・・たぶん(笑)
大衆芸能、大衆音楽、昔から、みんな、好きだったんですよ。 
日本人である別府さんが、シャンソンを歌う。 
原語だったり、日本語だったり、でも、良いじゃありませんか、その唄が感動を与えるのであれば。 
今は表現(音楽を含めて)が、身近に手軽にある(過ぎると思いますが)それでも、感動は在るのだと思います。
すいません。 つまらない事を書きました。
アナログ体質ですから、生を聴かないといけませね!

MINGUS54 #- | URL | 2014/04/06 19:20 * edit *

初めましてです

いつも楽しく拝見させていただいております。

私は京都の亀岡市というところで、音楽活動をしております。

いろいろと勉強になることもあり、私どものブログにリンクさせていただきましたので、ご了承お願いします。

お互いに音楽を通じて、どこかでお会いできる機会があれば嬉しいですね。

ますますのご活躍を祈願しております。

今後とも、よろしくお願いいたします。

OnceMorePlease HIRO #- | URL | 2014/04/06 21:20 * edit *

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# |  | 2014/04/06 21:36 * edit *

NoTitle

Longtemps, longtemps, longtemps
Après que les poètes ont disparu
Leur âme légère court encore dans les rues

Leur âme légère, c’est leurs chansons
Qui rendent gais, qui rendent tristes
Filles et garçons
Bourgeois, artistes
Ou vagabonds.

中学生の頃、仏語の勉強の時に聴いた、有名なお歌の歌詞です。
…うん☆
本当に素敵な曲は、世代も世情も超えて、ずっと歌い継がれていくのですね…それがシャンソンなのでかもしれません☆

フランス語は悲喜交々の人生模様を、淡々と歌い上げていくのに好適なのかも知れませんね。
その想いををどうやって日本語で伝えるか…別葉さまはとても難しい問題を、解こうとしていらっしゃるのですね…☆

Michiru #- | URL | 2014/04/06 21:58 * edit *

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