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続・向田邦子さん (再掲) 

 この記事は、今年の3月10日の記事の続編として、翌11日の夜に予約投稿していたものです。
 同日に、地震により、岩手・宮城方面を中心に大きな被害が発生しているというニュースに接して、記事を急遽、差し替えていました。
 再掲させていただきます。

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 昨日に続いて、向田邦子さんのお話です。

 彼女の作品の中で、なにか1つということになると、う~んとしばらく考え込んでしまいますが、別府としては、やっぱり「あ・うん」ですね。

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 なぜか心惹かれてならない作品です。
 この物語を、小説として初めて読んだのは、確か中学生のときでした。それから何度、この作品を読み返したことでしょうか。
 そして読み返すたび、読み手の私が自分の人生と年齢を重ねてきた分だけ、作品の姿と色合いは、少しずつ、その様を変えてくるようでした。

 堅実で堅物な勤め人・水田と、華やかな風情の会社経営者・門倉、2人の深く固い絆と友情、そして水田の妻たみ、それぞれが心の奥深くに秘めたまま、けして言葉に表わさない、それぞれの想い。
 「うちは門倉のおじさんを入れて四人家族だったのね」
と語る娘さと子の目に映る情景は、ときに心に沁みるほど優しく、そしてときに息詰まるほどに切なく苦しいものです。

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 この小説は、1980~1981年(昭和55~56年)にNHKで全9回のシリーズドラマとして、映像化されたのを皮切りに、1989年(平成元年)に高倉健、板東英二、富司純子というキャストで映画化、さらに2000年(平成12年)にはTBSの向田邦子新春スペシャルとしてドラマ化と、別府の知る限り3度、映像化されていますが、実は別府、これらの作品を全部、持っています。

 そして1番のお気に入りは、向田さんご本人が脚本を担当されたNHKドラマ編です。
 作品全体に色濃い昭和の香りの中で、ゆっくりとしたテンポにのせて、登場人物たちの人間関係をジックリと描きながらも、全体をカラリと清々しいタッチに仕上げています。
 そして作品中のさと子役、岸本加代子さんの愛らしさったら!
 大きな目を動かすだけで、くるくると変わる表情は、まるで観る側の心模様を、写し出しているようです。

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 でも、母親たみの役は、やっぱりTBSドラマ編の田中裕子さんが心に残ります。
 心にたゆたう想いを追うように、儚げに宙をさまよう、その視線の、なんと妖艶なこと!

 あー、ダメだわ。また観たくなってきた。
 というわけで本日は、この辺で…


 
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